私の頬を暖かいものが伝う。 嘘? 私、泣いてる? 「っぐ……ひっ」 止まらない。 本城君の動きがピタと止んだ。 「美央……泣いてる?」 「ふぇっ……っ…」 「…ごめん…嫌だったよな?」 違うっ 違うよっ 「本当…俺最低。」 違うよぉ…… 嫌じゃないっ 「……っぐ……っ」 しゃべろうとしても上手く話せない。 本城君は“ごめん”と言って屋上から出ていった。