「しやーす!!」


打撃練習で、バッターボックスに入る。

今は九回裏ツーアウト満塁、サヨナラのチャンス。

カウントも追い込まれてる。


「ぜってぇ打つ…!!」


今のままではプロに敵わないなら、更に一段階進化してやる!!

練習一つ一つ、一切手は抜かない。

全てに意味を持たせる。




カッキーン!!


たったそれだけ。

でもきっと、少しずつだけど前に進める。


「待ってろ田村ー!!」


一輝は笑ってたけど、他の事情を知らないチームメイトは呆れた顔してた。

また意味不明なこと言ってる、ぐらいに思ってんだろーな。


カッキーン!!


「サインくれー!!」


カッキーン!!