「猛はそういうの苦手そうだよね」


励ちゃんの言葉に、俺以外の皆が頷いた。

つーか、そんなの!!


「得意な奴いねぇだろっ」


皆色々不安を抱えながら、それでも好きだからがんばるんじゃん。


「でも…」


何もせずに無理って言う奴、俺はあんま好きくない。

気持ちはよーく分かるから、口には出さないけど。




「もう出会ってんだから、あとは全部お前次第だぞ?いい方にも悪い方にも動く」


俺だって今まで苦労もしたけど、動いたから今の幸せがあるわけだし。

それが分かるから、猛にも何とかして欲しいって思う。


「ま、彼女いない歴を延長させるのも自由だけど♪」


そう言って立ち上がる俺。


「そろそろ片付け再開しようぜ?」


それに、監督のとこにも行きたいし。

……あの人のこと知りたいんだ。