「彼女いない仲間だと信じてたのに…」


「ぐはは!!元気出せって!!女だけが全てじゃねぇよ」


俺はバンバンと力いっぱい猛の背中を叩いた。


「彼女いる人が言っても説得力ねぇー!!」


グラウンドに響くデカイ声で猛が叫ぶと、すぐに気付いた一輝が近寄ってきた。


「お前ら片付けが先だろ?」


いつもの俺らなら、一輝の言う通りに片付けを優先してたと思う。

でも今日は、狂ってる奴が一人。




「一輝さーん!!何で皆には彼女がいるんすかっ!!」


「おわ!?」


体を大きく揺すぶられて、流石のマイペース一輝も異常に気付いたらしい。


確かに猛の言う通り……

俺にはアイボン。

一輝にはキョンキョン。

励ちゃんには遠恋中の彼女。

誠二郎にも他校の彼女がいる。


猛はついに涙を目にためてる…。