「綺麗な投げ方だね。百メートルぐらいは、軽々投げられる?」


今までの記者とは違う質問に一瞬戸惑う。


「えー…はい、余裕だと思いますけど」


「そっか。それだけ投げれるのに投手経験はないの?外野は?」


次から次に何なんだ?

つか、まじで誰!?




「投手は性格的に無理っすね。やりたくないです。外野も野球始めたばっかのときしか、したことないっす」


「なるほどね!!じゃあ捕手は?」


「内野は全部経験あります。つっても中二ぐらいからは、サード一本ですけど」


よく分からないままだけど、きちんと答えていく。


「あのー…今うちが取材してるんですが」


「あ、すみません!!では、また出直しますっ」


記者の人に声をかけられると、そのまま帰ってしまった。

”野球に少し詳しい変なおじさん”それが最初の印象。