演劇上映のため薄暗くなっている体育館を出れば、廊下の窓から差し込む太陽の光に一瞬目が眩む。

天気が良いのは嫌いでは無いけれど、あたしの心境とあまりにも掛け離れた透き通るような青空が、今は何だか虚しく感じた。

でもそんな気持ちを振り払うように大きく首を振り、中央階段を上る。そして、昨日既に世奈と一通り回ったパビリオンを、今日は一人でもう一度回ることにした。

昨日と今日の本祭は一般公開のため、たくさんの父母や他校生が訪れて来る。1・2年生の各教室を使ったパビリオンは、今日も昨日並に一般客で賑わってはいたけれど。

内容は昨日とほとんど変わらないためか、二日目の今日はあたし的につまらない。

自ら演劇を見るのをやめてぶらつくのを選んだクセに、暇を持て余しているあたしって何なのだろうと、思わず自嘲の笑みが零れた。