イヤになったでしょ?
私みたいの

早く明から嫌になって



見上げた明の瞳の奥からは決心の気持ちが見える。



諦めてくれた?
キライになった?



「俺は…他の子を雫みたいに好きにならないよ。
雫の気持ちが変わるの、待ってるから。」



明は少し震えた声でそう言って、路地を曲ってさっさと歩いて行く。



何も言えずただ明の背中を目で追うだけの私。


耳に残ってリピートされる声と触れた唇の感触と抱き締められた感覚が

私の心を麻痺させてくみたいに

心がピリピリする



明の気持ちがすんごく嬉しいのに

すんごく悲しい




私はしばらくその場所から動けないで呆然と立ち尽くしていた。