路上を抜けたり大通りに出たり
執拗に追いかけてくるワゴン
サイドミラーごしに見える車のガラスには、スモークがはられているのか
中は見えない
でもきっと運転席に1人
一体なんなの?
誰なの?
時間にして約30分
繰り返し路上を曲がり、ワゴンが追って来なくなった。
「ふぅ~撒いたかぁ?」
ショッピングセンターの駐車場に車を停め先生は大きく息をつく。
座席を倒して、うん~んって伸びて
「ちょっと煙草すっていいか?」
私が頷くと箱から1本煙草を抜き口に加えて火をつけた。
少し開けた窓の方に向かって真っ直ぐふぅ~っと吐き出される白い煙り
先生の指に挟まった煙草から立ち上る煙りは、空気の流れにのってカーブをえがきながら外に出ていく
繰り返される煙りの動きを見ている内に私もホッとしたのか
なんだか眠くなってきた