「いいか?キョロキョロすんなよ?」


「へ?」


「いいから、前みて普通に乗ってろ。
2台後ろの黒いワゴンにさっきから着けられてる…。」


「えっ…何でっ。」


「信号変わったら撒くぞ。
ちょっと運転荒くなるから、その辺つかんどけ。」


先生がそう言った瞬間信号は青に変わった。

先生はアクセルを勢いよくフカして3車線の1番左側に入りすぐ左折して路上に入る。



急カーブで車が揺れ、まだ用意出来てなかった私はガクンと傾いた。



ハンドルワークを片手でしながら、先生の右腕が私を支えた。



「あっぶねぇなぁ。
だから捕まれって言っただろ。」



すぐにハンドルを握った右手

私を支えた想像以上の腕の強さに?

今の状況に?



なんか私、ドキドキする!?