"D"―――!?



「何でここに!?」



私は小声で話かける。



「心配かけて悪かったな。
明日の夕方5時、"real"に、尾行気をつけて来て。」



それだけ言うと、戸惑う私を取り残し人込みに紛れてDは会場から姿を消した。



びっくりした

いきなり現れるなんて
いつからココにいたんだろう?



でも無事で良かった。



ホッとしていると颯太先輩が私の所にグラスを持ってやって来た。



「何?どうしたの?
そんな壁にもたれ掛かって遠く見ちゃって。
まだ具合悪い?」


「ううん、大丈夫…。
あ…えっと、いつも寝る時間だから眠くなってきちゃっただけ。」



私は笑顔で答えた。

"D"がココに居ただなんて、颯太先輩に気付かれたら絶対に面倒。


怪しまれないように3人の輪に戻って一緒に飲んで騒ぐ(フリをする)。



"real"は私達の部署『Queen』のメンバーだけが知るもしもの場合の招集場所

そこに行けば颯太先輩の事も、明と美香先輩の事も詳しく分るかもしれない。


今まで"D"が何をしていたかも


アンナの事も…