「雫ちゃん?
明~…!」



部屋の外から私達を探す颯太先輩の声が聞こえてきて、ハッとした私達は慌てて体を離した。



ガチャっと勢いよくドアが開き颯太先輩が顔を覗かせた。



「あ、居た。
雫ちゃんもう酔っ払ったって?
大丈夫?」



颯太先輩もソファーまで歩いて来て、私の隣りに座り頭を撫ぜた。


颯太先輩は私を挟んで座る明に笑顔を向け言う。



「明ありがとな。
俺ここいるから美香の所行ってやれよ。」


「あ?
あぁ…。」



明と颯太先輩に挟まれて座ってる私

明と颯太先輩の間の空気が重くなりカナリ居心地が悪い。



「わっ私もう大丈夫だから。」



空気に絶え切れず私が言うと



「まだ顔赤いし、もう少し休んだ方がいいよ…
なぁ明?」



颯太先輩が立ち上がった明を見上げニッコリ笑って言う。


赤い?
私顔赤いの?


指摘されて顔が熱くなるのを感じる

どうしよう…

颯太先輩に気付かれちゃう


そんな私をよそに、一瞬ムッとした顔をした明



「雫が大丈夫なら良いと思うけど?」



そう言い、私の頭にポンポンと手を軽く乗せて部屋から出て行った。