「イヤだ~!しみるぅ~いた~ぃ(泣)」


「ホントうっせぇって。
先生いねぇから仕方ないだろ?」



なんでかな~

なんでよりによって颯太先輩に処置されてんの私


颯太先輩、要注意人物なのに
私、なんてマヌケなエージェント↓↓



ふと見上げた中庭を挟んで反対側にある管理棟の2階


数学科室の少し空いた窓からはみ出たカーテンが風に揺れてる。




先生とアンナ

まだあそこにいるのかな?



「笠原先生ってさ、ちょっと怪しくねぇ?」



え――?



颯太先輩に視線を戻すと、先輩は私を見ていた。


一瞬同様した私の瞳の奥を読む様に
私の瞳を凝視する先輩



「そぉぅですかぁ?」



慌てて先輩から視線を逸す。


だって探る様な瞳でみるから
ヒヤッと

ううん


ゾクッとした




先輩、心読んでるの?