何で?転校して行ったはずなのに…。



僕は動揺して、彼女の横を通り過ぎようとした。



「ま、待って。」



ギクッ!



「勘違いしてたらすいません。あなた『藤宮由』さんですか。」



ヤバい。完璧バレてる。でも…



「いいえ。違います。」



こんな驚いているままで、気付かれたくない。



そう思ったら自然にこの言葉が出てた。



しかし、彼女の追求はその後も続き…。



「そうだよ。僕は藤宮由です。それがどうかしましたか?」




って、平然を装おって頑張って言ったんだ。