忘れてしまおうとした。



もう由に会うことは無い。



なら、いっそのこと全部忘れて、また新しい学校生活を送ろう…。





何度も思った。




でも、出来なかった。



あの時見た由の姿が瞼に焼き付いているから…。



由の弱々しい姿では無く、強く、優しいあの姿が忘れられなかったから…。