大きな病気に掛かる事なく、すくすく育ち、
夢叶は5歳になった。



「今週の日曜日、友達と家で鍋するんだけど、
夢叶ちゃん連れてお前もこないか?」



同僚の健吾が誘ってきた。



「やめとくわ。夢叶も人見知りするし」



「大丈夫!大丈夫!
夢叶ちゃんもすぐ慣れるって!
それにさ、お前もたまには息抜きしないとぶっ倒れるよ?」



そういえば、美樹が死んで以来
自分のために時間を使った事なんてなかった。

休みの日は夢叶と遊びに行ってたし


まぁそれが俺の息抜きだったんだけど。



「うーん、分かったよ」


「じゃあ日曜日の6時に俺の家な!」



渋々俺は健吾に返事をした。