「じゃぁ、リアはなんで俺を呼んだんだ?」
「……。」
「リア?」
「イチ、きっと怒るもん。」


リアは再び下を向いてしまう。
女の子にこんな顔させるだなんて、俺って最低な奴だよな。


「怒らないよ。」
「本当?」
「あぁ、約束する。」


何を聞いても受け入れよう。
俺を介抱してくれたのはリアなんだから。

俺はリアの頭をそっと撫で、優しく微笑んだ。
そのしぐさが功を奏したのか、リアが顔を上げてくれた。


「あのね…
実は図書館の古書の中に書いてあった、召喚術を試したのよね。
とっくに滅びた召喚術だったし、成功しないと思ってたのに、あら不思議イチが現れちゃったの!」