着慣れない服に身を包み
俺はリアの半歩後ろを歩く。
昨日の夜の事が嘘みたいに街は活気に溢れていた。


「あら、リアいい服が入ったわよ、帰りにどう?」
「うん。帰りに寄るね。」


そして気付いたことがある。


「リア姉ちゃん!!」
「リアちゃん!」
「リア!!」


どうやら、リアは街の人気者らしい。
オッサンは分かるし、おばちゃんも何となく分かるけど…
子どもからも人気なのには驚いた。


「で、その子は誰なんだい?
見かけない顔だねぇ。」


商店を出しているおばちゃんがいきなり話を俺に降った。
その瞬間、リアを見ていた街中の人が俺へと視線をずらした。

……怖っっ!!!

まさに蛇に睨まれた蛙。
俺が動けずにいると、小さな男の子が俺の服を引っ張った。


「ん?」
「お前リア姉ちゃんの何だよ。」
「は?」
「リア姉ちゃんは俺と結婚するんだからな!!」
「はぁ。」
「お前なんかが出る幕じゃないんだからな!!」