「この魔方陣で…俺を呼んだ…」
「うん。
イチ…私、ちゃんとイチの事元の世界に返すから!」


ぎゅっと両手を握られ、俺はリアに見つめられた。


「お、おう。
頼むぞ、リア。」


何だか照れくさくて、
俺はぶっきらぼうにしか答えることが出来なかった。
でも、リアは気を悪くした様子もなく、笑っていた。


「それにしても、難しいマークだな…俺には描けそうも無いよ。」
「そうね。
私にも難しかったわ。
よっぽど大きなものでも召喚しない限り、魔方陣なんて描かないもん。」
「へ?
描かないの?」


俺がリアの方を向き、不思議そうに見つめれば、
彼女は頷いた。