リアの家を出て、一番驚いたのは
街の中央に木が生えていることだった。
ちょうど俺がいた部屋からでは見えない位置にあったため、
出るまで分からなかった。

普通の木の大きさじゃない。
とんでもなく大きくて
そして太い。
でも見るもの全てを見守るような温かさを感じた。


「リア。
あの木は?」
「世界樹よ。
スカイアースを支えてくれているの。」
「支える?」


リアはゆっくり街中を歩きながら話し始めた。


「本当かどうかは分からない話よ?」


それでも聞く?
と眼で投げかけられた。
俺が頷くと、リアは小枝を地面に刺した。