「お兄ちゃんのだけど、着られるかな…?」
「ありがと。
リアって兄貴居たんだ。」
「うん。
今は宮廷に居るけど、年に1回は帰ってくるんだよ。」


リアは自分の事のように自慢気に話す。
でも、年に1回って寂しくないのかな…


「寂しくないの?」
「…寂しいけど、
でも宮廷召喚師は宮廷に1人しか選ばれないから。
それは凄いことだから、寂しさなんか飛んじゃうよ。」
「そっか、親が居れば平気だよな。」


なんて深く考えずに言ったら、
リアが少しだけ悲しそうな眼をした。


「お母さんは私を生んですぐに、お父さんは宮廷を守るために3年前亡くなったの。
お父さんも宮廷召喚師で、すごく強かったのよ。
お兄ちゃんにはお父さんの才能が受け継がれてて…
でも、私はどっちかって言うと才能はないみたい。」
「ご、ごめん。」