さする足

母の歴史を

物語る
悲しみに

暮れる間もなく

友何処
白雪の

溶かして行くは

遠い日の
クリスマス

募る想いを

雪に乗せ
靴ずれの

心もずれて

恋模様
馬鹿一文


驕る己を


省みず
狛犬と


並ぶと判る


母の顔
ほっこりと


微笑む爺と


雪見酒
紅(くれない)に

かざす紅葉手

愛し子の