「…では頑張りましょう」


生徒たちから拍手が起こった。

生徒会長の藤宮くんの挨拶が
終わってしまったみたい…。


し、しまった!
挨拶聞いとけば良かった!

私は後悔しながら
藤宮くんを見つめた。


本当に綺麗な整った子…。

そう思ってたら藤宮くんの視線が
私のほうを向いて目が合った。


「えっ…!?」

「どうしたんですか?」


さっきの隣りの人が
突然声を出した私を不思議そうに見た。


「い、いえ…なんでもないです」

「そう?」


藤宮くんをもう1度見てみると
もうそこにはいなくて生徒たちは
体育館から退場をし始めてた。


変なの…。

あの藤宮って子と
目が合っただけなのに
すごくドキドキしてる…。