「真田さん」


私の顔を見た瞬間
真田さんは表情を変えた。


「酒井先生!偶然ですね」

「え…」

「私たちこれから図書館行くんです」

「あ、そうなの…」


真田さんの態度は
まったく変わってた。

あまりに一瞬で変わってて
私はビックリするしかなかった。



「優奈、無駄だ」


黙ってた翔太がそう言った。

真田さんがハッとした。


「もしかして酒井先生…」

「…ずっと見てたよ」


私の言葉に真田さんは
思いっきり翔太を睨みつけた。

翔太は楽しそうに微笑んだ。