「遅いし」


真田さんはそう言って
お菓子をすばやく食べた。


ブラック真田さん…。

私は信じられない気持ちで
その景色をじっと見てた。


なにより驚いたのが翔太が
大人しく従ってること…。

ありえない…。


「で、図書館行くんだっけ?」

「優奈がそう言ったんだろ」

「そうだっけぇー?」


真田さんは面倒くさそうに
鞄から書類をたくさん出した。

翔太がそれを見て苦笑いした。


「優奈…それって…」

「生徒会の仕事!頑張って!」

「いや…予定が変わってる…」

「そうだっけ?」

「図書館でなら2人でやる!とか言った」

「忘れた」


真田さんはあっさりと言って
翔太に書類を押しつけようとした。


も、もう我慢できない…っ!!

私は2人の前に飛び出した。