「俺が変われたのは…」


翔太が私の手を握る。


「美優のおかげだから」

「え?私?」

「美優の言葉に助けられた」


私は全然分かんなかった。

なんかいいこと言ったっけ?


「初めて兄貴の家に来た時…」

「あ、翔太に会ったよね」

「兄貴のベッドの下覗いてたよな」

「それ言わないでよ」


翔太は小さく笑った。

ほんと…優しくて可愛い笑顔…。


「翔太は可愛いねー…」


言ってしまってからハッとした。

男子が可愛いって
言われても嬉しくないよね…。

でも翔太を見てみると
照れたような笑顔だった。