「?」
賢の言っている意味が分からず俺は首を傾ける。
変わらず賢は笑っている。
俺が口を開こうとすると、ちょいちょいと服が引っ張られる。
そちらを向くと、美空がじっと見つめてくる。
「どうした」
「レンゲ、頂戴」
「あ?あぁ、すまないな」
美空の飯の途中だったと新しくレンゲで掬って口元に運んでやる。
「だから、私自分で出来るのに」
催促したわけじゃないとブツブツ言いながらお粥を食べる。
「別にいいだろ」
ほら、ともう一口。
「なんか、龍さんお母さんみたい」
お母さん?せめてお父さんにしてくれよ。