「つく?」


意味が分からないのか美空は首を傾ける。一般人には、無関係なものだったからだろうか。


「護衛、ということだ」

「護衛……護衛?!」


ガバッと美空は勢いよく起き上がるが、急に動いたせいか、クラッと倒れかかる。それを俺は背中に手を添えてやり支える。


「急に動くな」

「だって……護衛って……」


そんなの、必要ないと美空は言う。美空はこの世界がどんなものか分からないからそんなことが言えるのだろう。


「お嬢は、何も知らないので?」


隣の賢が首を傾けながら聞いてくる。それに頷いてから、俺は口を開く。