それを待ってましたと言わんばかりのタイミングで美空のお腹が悲鳴を上げた。
ぐううぅ~……
「…………」
「………クッ」
「っ?!笑わないでよっ」
顔を真っ赤にさせて美空は目元まで毛布を引っ張り上げた。
「そういえば、何も食ってなかったな」
クスクス笑いながら俺は近くに置いてある鈴を掴んだ。チリンチリンと鳴らすと、すぐに足音が近づいてくる。足音は、部屋の前で止まると、一呼吸した後、名前を呼ばれる。
「………若、お呼びですか」
「ああ、美空に飯を」
「わかりやした」
足音が遠ざかっていく。
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