しかし、美空は、その目に俺を映した瞬間、ビクリと体を震わせた。


「美、空………?」


俺は、伸ばした手を引っ込めた。
今確かに美空は俺を見て怯えた。
恐る恐る名前を呼ぶと、美空は掠れた声で俺に爆弾を投下した。


「貴方は……誰ですか?」

「………え」

「!」


美空の言葉に俺だけでなく澪も目を見開いた。
呆然と頭の中で美空の言葉が反復する。


「ここ……どこ……?」

「ちょ……待って」


澪が珍しく焦りながら澪が席を立つ。


「………」

「なんの冗談?ふざけたらいけない場面だよ?」

「?」


焦る澪に美空は不思議そうに首を傾けた。そして、貴方も誰?と更に爆弾を投下。


「………ちょっと待って、俺はまだしもこの人はわかるでしょ?」