しかし、美空は首を振った。


「あたしがやったことは、許されない………」


チラッと美空は地面に倒れて動かない東組組長を見る。


「っそんなの………」


俺が何とかする。


「もう、龍さんに迷惑かけたくないよ………」


カチリと安全装置を下げる。


「美空……!!」


「もうね……お父さんとお母さんに会いたいよ………」


つうっと左目から一筋の涙が溢れた。
頬を伝って、乾いた地面に落ちる。


ゆっくりと震えながら指を曲げる。


「っやめろ!!」

「………っ」

「お前がいなくなったらっ俺はどうすればいい!?」

「!!」


ピタリと美空の手が止まった。


目を見開いて、美空の大きな目から涙がボロボロと流れる。