ふっと小さく笑うと、美空が眉を潜めた。


「………そうか」


ハハッと今度は声を出して笑う。
笑いが止まらない。


「とうとうおかしくなった?」


奴の声は無視して俺は、美空を見た。


「っ」


美空は息をのむ。


「お前の狙いは俺の命だな」

「………そうだよ」

「そうか………」


フッと笑い、俺は胸元から忍び込ませていた拳銃を取り出す。


「いつか言ったよな?俺は、自分に獲物が向けられたら殺るって」


いくら平和主義者でも自分を守れなかったら意味がない。


チキッと安全装置を親指で下ろし、美空に向けた。


「――――覚悟はできているのか」

「っ」

「いいねぇ!この展開!!」


パチパチと手を叩いている奴は後で絶対に始末する。