ついた先は、何時かの公園だった。


「ここか?」

「そっ初めて龍さんに会った場所」


懐かしいね、と公園を見渡す美空の背中を俺は見つめる。


出来るなら、着なくなかった……美空。


俺がどんな顔でその背中を見ているのか気づいていない美空は先に進んでいく。


ガサッと小さく草の擦れる音がして、俺は目だけを動かして確認する。


「………」


直ぐに視線を戻して俺は美空の後を追いかけた。


「こんな場所で会えるなんて凄いね」

「………最初は最悪だったがな」

「どうして?」

「傷だらけの姿を見られたらヤバいと思うだろ」


これが一般人なら助けを呼ぶのだろうが、職業柄難しいんだ。


「そうなの?」

「お前に見つかった時、どうしようかと思った」