「澪は半分正解だったな………」


ポツリと呟いた声は誰の耳にも聞こえてなかった。


「若」

「……なんだ」

「手配しました」

「そうか」


今頃、美空は、何をしているだろうか。
笑っているかな。


「若?」

「これが終わったら、美空とどこかに行こうか」

「それはいいですね………まだ高校生ですし、遊園地なんかは?」

「遊園地か……」


いいかもしれない。
きっと美空は喜ぶ。


しかし、俺には遊園地は似合わないだろうな………


遊園地にいる自分を想像し、苦笑を溢す。

「美空の笑顔が見られたらいいか」

「そうですね」


美空さんの笑顔は元気になれますからね。


そう思い出し笑いする炯に、俺はそうだな、と返した。