チラッと炯を見ると、炯は書類を漁っている所だった。
こうしてみればこいつの方が若頭みたいだ。働きすぎだよな……これが終わったら暇を出すか。
「………炯」
「何ですか?」
「ある場所に人を配置してくれ」
「?ある場所?」
首を傾ける炯に俺は頷いた。
「公園だ」
「?公園?」
ますます意味がわからないと炯の目が訴えてくる。公園なんか幾らでもあるのだから。
「そうだ………俺が怪我をした時に隠れていた公園だ」
「あぁ……自分の立場を考えもしないで一人でフラフラして間抜けなことに撃たれたあの日にいた公園ですか」
ハッと皮肉混じりに言われうっと顎を引く。
「酷い言われようだな」
「言われて当然の事です」