パソコンの前に座り、電源を落とそうとした俺は、デスクトップに映る写真に目を見開く。
「これは………」
一人の少女が男女の大人に挟まれ幸せそうに微笑んでいる写真だった。
言わずもがな、少女は美空だった。
「美空の………両親か」
借金をして逃げたという。未だに二人の消息は掴めていなかった。
子供を置いて逃げるなんて最低だ……しかし、この写真を見ただけではとても借金をするような人間には見えないが………
「ん………パパ…ママ……」
小さく声が聞こえてきて俺は、肩越しに振り替える。
布団に横たわり夢を見ている美空。その瞳には、僅かに涙が浮かんでいるようだった。
両親の夢を見ているのか。
「………ごめ……んね」
美空の口から出た謝罪の言葉。