幼さの残る気持ち良さそうに眠る美空は、どうやら勉強をしながら睡魔に負けてしまったのだろう。
コクコクしながらパソコンに向かってる姿を想像すると、俺は、更に口元を緩めた。
美空の隣に腰を下ろして、眠る美空の頬に手を伸ばす。
「ん………」
指先が触れると美空が反応した。
パッと手を引いて、様子を伺うが起きる様子はない。
それに安心しながら俺は、そっと美空の体を後ろに倒し、腕に抱えて近くに敷いてある布団に移動させた。
布団に寝かせて毛布を被せてやると、美空は、無意識の内に毛布を引き寄せて口元まで隠す。
幼い子供のような仕草に、抱き締めたい衝動を理性を総動員させて抑えた。
「お前は、小悪魔だな」
「ん……」
頭を軽く撫でて、俺は、部屋を明るくしているパソコンを落とそうと立ち上がる。