「美空………」
「一回会っただけで借金代わりに払ってくれたり、ここに住まわせてくれたり、学校にも行かせて………護衛もつけて」
おかしい、と何度も美空は言う。
「それは、」
「神賀は、大切な場所だったんでしょ?!」
「!」
どうして、それを………
美空は、叫んだからか肩で息をしながら、自分の胸に手を置く。
「神賀自体有効価値はない………だけど神賀は来栖にとって大事な場所だって………!!」
「どこでそれを……」
「誘拐した人達が言ってた………どうしてそんなに大切な場所をあたしなんかの為に譲ったの!!?」
自分の胸元を叩きながら美空は喚く。
とうして?そんなの決まっているじゃないか。
「………神賀は、確かに大切な場所だ」
「っならっ」
「神賀にはな………俺の母の墓があるんだ」
それと、大事な仲間達の