「すまない………」
美空の頬を撫で、俺は、目を伏せる。
謝るだけじゃ、許してもらえないかもしれない。護るとか言っておいて結局はまた美空に怪我を負わせてしまったのだから。
「………側に、いたら駄目なのか……?」
せっかく見つけた光。
しかし、俺が側にいることで弱ってしまうなら、解放した方がいいのだろうか。
果たして、俺は手離せるだろうか。
「………ん」
「!美空っ」
小さく唸る美空に目を覚ましたかと思ったが、覚ます気配はなかった。
しばらくすると、和也が山じぃを連れて戻ってきた。
「また、派手にやられたみたいだの」
「………」
山じぃは、荷物を置き、美空を診ていく。毛布を退け、服の上から触診し、眉間に皺を寄せた。
「山じぃ」
「まぁ、そんな酷くはない……打撲程度じゃ」
骨も折れとらんし、内蔵も異常はない。