他の情報は無事だと言うことは、あの二人は何か重大な事を知っていた、ということになるな。


「和也」

「はい」

「シマで妙な奴等がうろついていないか調べろ」

「わかりました」

「優斗は、死んだホステスと密売人について調べろ」

「わかりました」


二人は頭を下げると部屋を出ていった。
自分達が支配しているシマだ、荒らされてるなら黙ってはいられない。


治安を守るのも俺達の仕事だからな。
こう言えば警察みたいに響きの良いものに聞こえる。
事実表の事件は警察が、裏の事件は俺達がやっているようなものだ。―――手柄は警察にとられるが。


つくづくこの仕事は報われないと思う。


「――――!若」

「見つけたか?」


パソコンに向かっていた炯が声を上げる。