そんなに優斗のあの容姿は女受けするものなのか………
「………美空も、そうなのか」
「?」
「優斗はカッコイイのだろ?」
モヤモヤした感情が胸の中で渦巻く。
きょとんとしていた美空は、そうだなぁと考え込む。
「確かに優斗さんは目の保養にはなるね」
でもそれだけだなぁ。
「こう、顔だけで恋愛感情的なものはあたしは、ないな」
やっぱり心だと思うの。
「心……」
「どんなに顔がよくても心が駄目な人はイヤ」
普通の人で心が好い人をあたしは選ぶ。
「………そうか」
それを聞いて俺の心はホッとしているようだ。これで優斗がいいとか言われてしまったら立ち直れない。もしかしたら優斗を海に沈めていたかもな。
「なんでそんなこと聞いたの?」
不思議そうに首を傾ける美空に俺は何でもないと答えた。