君と出会ったのは 医大を卒業して研修医として、この病院へ来た時だった。 中学生の君に、25歳の僕は、恋をしてしまった。 「早川先生。」 君にそう呼ばれるたびに僕は青臭い若造みたいに心ときめいて── どんなに気持ちを押さえ込もうとしても 無駄だった。 「好きだ」 と一言そう言えたなら。 10以上も年の離れた君にこんな感情を抱くなんて…… 僕は、どうかしている。