「おじゃましまーす。」

「はいどうぞ。」

舞も玄関に入ってドアを閉めて、


「早く、『ただいま』って言えるようになりたいなぁ。」

「バカ言ってないで、早く電気と暖房つける。」


俺は舞にツッコミをいれて、色々指示をした。

舞は「はぁい」といって黙々と指示した作業をしていた。

部屋も明るくなり、俺はご飯の支度を始めた。


「じゃあ今から、飯を作るから適当にくつろいでて。」

「じゃあゲームでもやってようかなぁ。」


そう言って舞はゲーム機にスイッチを入れ始め、今流行りのロールプレイングゲームを

やり始めた。もう何度もウチに来ているので、既に舞は俺を抜かしてラスボスの一歩手前まで進んでいる。ウチにあるゲームはほとんど舞はクリアーをしてる。

実は俺、舞にも「THE Guardian」で勝った事ないんだよねぇ・・・。

でもゲームでは勝てないけど、俺にも勝てるものもある。それは・・・。


「将ちゃん、手伝おうか?」
「いや、結構です。そっちでゲームやってて。」


以前舞の家に遊びに行った時のことだ。舞が一生懸命料理を作ると言うので、

作ってもらったところ、何だか得体の知れないものが出来上がった。

もちろん味は想像通りの味であり、それ以来俺は舞の料理は食べない事にした。