「何?将ちゃんまた悟にゲームで負けたの?」


そう言ってくるのは、桜井舞。俺の彼女で、それに今年の文化祭のミスコンで優勝した

自慢の彼女なんだ。まぁちょっと泣き虫なんだけどね。


「そうなんだよ。絶対悟のやつ裏技とか使ってるよ。」

「裏技って、そんなのあったっけ?」

「いや・・・よく知らないけど・・・。」


俺が苦笑いをしながら話していると、隣にいた女子が話に入ってきた。


「まぁ、将介はゲーム全般弱いから。こないだなんか、あたしにも負けたんだよ。」


こいつの名前は、安藤有紀。俺と舞をくっつけた人物であり、

舞と小学校からの付き合いだってんだから長い付き合いだよな。


「センスないんだよ。格ゲーだって、パンチか下キックばっかだし、オセロだって全部端とられるし。」

「ってゆうかお前が強すぎんだよ。なんで女の子なのにあんな強いの?」

「あらぁ、今は男も女も関係ない時代ですのよ。」

「あのぅ・・・。」


俺と唯がやいのやいの言い争っている所に、俺たちより一回り小さい女の子が入ってきた。


「先輩たち、いつまでも話してると休み時間が終わってしまいますよ。」


この子の名前は、月神音色。俺の一個下の後輩で、去年たまたま委員会で一緒になったのを機に、俺を先輩として慕ってくれてるってわけ。

なんだかいつの間にか舞とも有紀とも仲良くなってたんだよなぁ。


「あっ!やべぇ!」

「大変!学食がしまる。じゃあな将介。舞、音色ちゃん行くよ。」

「将先輩失礼します。」

「将ちゃん、あとでメールするね。」

「おぅ!またな。」


音色の指摘で腕時計を確認したことでキリがつき、俺は舞たちと別れて走って教室の戻った。

悟怒ってるだろうなと思い教室に入ると、案の定悟が少し怒った顔でいた。