この人──



「はぁ?誰だてめぇ。」



金髪にも怯まず、今にも襲い掛かりそうな男2人。



や…



この空気ちょっと危ないよね?



「馴々しく話し掛けてんじゃねぇよ。」



金髪の男は、そう言ってあたしの腕を掴んでいる男を、あっさりと投げ飛ばした。



え…

マジで…?



片手でだよ?


今…左手だったよね?



あたしの見間違い?



そんなはずはない…



確実に─


左手だった──