もう、ぼくは意味が分からない。


「マオおじさん、その姿は・・・」

「あぁ、そういえば言ってなかったな。俺は、ワニなんだ」

「ワニ?ワニって?」

「ワニは、ワニだ」


おじさんの歯は、ぼくのと違ってナイフみたいに鋭くて、太い。
ぼくは、おじさんの歯が怖くて震えた。


「どうした?顔色が悪いな」


いつものマオおじさんなのに、怖くてたまらない。
おじさんのギラギラした歯を見ないよう、ぼくは必死だった。