これでもまだ、足りないくらいだ





俺は、古賀の方に向く





「す、駿河くん!





蜜屡くんは先生に言われてやっただけだから、蜜屡くんは悪くないよ…!





それに、あたし気にしてないから…」




ずっと俺達のやり取りを見ていた姉崎がそう言った





古賀は悪くない…?





姉崎を襲うやつが悪くないはずがない





それに、俺は姉崎が気にしていようと、気にしていまいと関係ない





俺が殴ると言ったら殴るんだ





「姉崎…





お前は甘いよ」





俺はそう言って、古賀を殴る





―――バコッ





「……ッ」