そっと君の手を握った

もちろん私の手を握り返してくれることはない。

「優…」

君の名前を呼ぶ

もちろん「あきな」なんて呼んでくれない。

なんで起きてくれないの??

もう私大人だよ??

赤ちゃんほしいよ。

君の子を産みたいよ。

溢れだした涙は優の手の甲に落ちてゆく。

声が聞きたいよ。

私を抱きしめてほしいよ。

手を握ったまま優の胸の上に頭をのせた。