「ですから王妃様、それは全く嘘でございまして…この子は本当に躾のなってない子でお恥ずかしい…」


よし、これでこの場は収まるはず



私の社交センスを見くびるなよ


これで王妃様も納得されるであろう


余計なことを言いよって














「私は嘘はついてません…嘘なんかついてない!」




「なんだと…」


レオはうつ向いていた顔を上げ私を睨み付ける


いつも泣きそうな弱そうな顔をしているのに


私を力一杯睨み付け


「私は…私は…」


「でたらめを言うな!!!」


その顔を殴ろとしたら


「いい加減にしなさいよ!!レオを殴らないで!!!」


メアリ王女が前に立ったので慌てて手を止めた


「あんた達がレオをいじめてるなんて見れば分かるんだから!!このおっさん達最悪だわ、レオをこんな所に居させるわけないでしょ!!!」


と叫びレオナルドの手を取り屋敷から出て行ってしまった


私は怒りと焦りでどうしたらいいか分からず立ち尽くしていると


王妃様の家臣が麻で出来た袋を何袋か持ってき、それを私の目の前に置かれる



「これは今までレオナルドの面倒を見てくれた礼です。あの子は私が引き取ります、これは王妃からの命令です」


それだけ言うと背を向け屋敷から出て行く


私はその様子をただ何も出来ずに見ることしか出来なかった