やっぱりあの事件を知っているみたいだ

女性は顔を曇らせ少女は何が何だか分からない様子で首を傾げている


「レオナルド殿、何故グレイン家の者がこんな場所に…?」


「それは…」


親戚と一緒にいるのが嫌で逃げ出したなんて


そんな事絶対言えない


「おおかた何かから逃げて来たってとこなんじゃないの??」

少女はフンと鼻で笑いながら私の前に立ち


「その僕は可哀想だって感じ…嫌いだわ!!」


「なっ!!何も知らないくせに!!!」


つい叫んでしまった、少女は何も悪くないのに

今まで溜めてた気持ちが思いが


「君に何が分かるんだ…両親にも愛され何不自由なく生きてる君に!俺は…俺は両親を目の前で殺され親戚に厄介者扱いされ……何も知らないのに勝手な事言わないでくれ!!」




もう誰も俺なんて必要としてない


ただの厄介者なんだ