顔近い。
かなり近い。
どのくらい近い近いかというと、甘い香水の香りがよーくわかるくらい近い。


羅那「人をおもしろがらないで」


キッと静磨を睨む羅那。


静磨「は!俺様に口答えする女…いや、人間なんてはじめてだな」


しかし近くで見るほど綺麗な顔をしてる。
ニキビもニキビ跡も一つもなくて何のケアをしているのか肌もツルツヤ。
目も二重でまつげも長い。
羅那は感心というか、羨ましいというか、悔しいというか…。


しかし今はそんなことどうでもいい。


羅那「私はあんたを『静磨様』だの呼ぶよぅな人間じゃないんでね」


静磨「こんな顔近ぇのに何とも思わねぇ?」


羅那「好みじゃないし」



かっこいいとは思う。
羅那が15年間生きてきた中で一番かもしれない


静磨「やっぱ変!」


くしゃっと笑う静磨。

羅那は眉間にシワを寄せた。


《あんたのがへんよ》